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ぶとしの日記

ぶとしが生きていて思ったことを綴っていきます。

大久保嘉人選手『情熱を貫く』を読んだ〜その1〜:プロスポーツ選手の資金管理はどうすべき?

大久保嘉人選手の『情熱を貫く』を読みました。サプライズと言われた代表選出を果たした大久保選手が、お父様の遺書をもとにその人生を振り返っていく本です。

 

情熱を貫く 亡き父との、不屈のサッカー人生
 

 

大久保選手のことは、国見高校にいた頃から知っていて、その後Jリーグや海外、日本代表でも活躍してきたのを見てきましたので、その10年余りを知るものにとっては、その裏で、なにがあったのかを紐解く上で、とても面白い本でした。
 
面白い点はいくつもあったのですが、個人的に面白かった点をいくつか、エントリーを分けながら紹介していきたいと思います。
 
ひとつめは、お小遣いの話。
 
大久保選手が高校を卒業してセレッソ大阪に入団した当初は、年俸はお父さんの口座に振り込まれていて自身はおこづかい制だったというのです。当時、国見高校の監督であった小峰監督がお父さんに対し、「プロになって大金を手にするといろんな人が寄ってくる。嘉人はいいやつだから、金を貸してしまう。だから、親御さんで管理してほしい」といったことで、サッカー選手でありながらも、お小遣い制で自由がなかったと大久保選手は語っています。
 
これには、なるほどなぁ、と思いました。それまで丸坊主になって、サッカーボールだけを追い回していたのに、プロ選手になった途端に、大金を手にする。もちろん、現在のプロサッカー選手の年俸水準はプロ野球選手のそれと比べてあまりに低いですが、それでも、18歳が手にするお金としては大金です。しかも、周りを見渡せば高級車に乗っている先輩ばかりでしょうし、遊びも派手になる。自分自身でも、華やかな世界に来たんだという気持ちも強いでしょう。
 
そんな中で、いかにサッカーに集中できる環境を作っていくかということは、サッカー選手としての未来を考えていく上でも、重要になってきます。お小遣い制というアイディアは、多くのプロサッカー選手を排出してきた小峰監督の愛が詰まったアドバイスなんだろうなと感じました。「日本を代表するサッカー選手になれよ」という親心です。
 
実際、プロサッカー選手の中には、プロの舞台を人知れず去っていく人もいっぱいいます。勝ち残っていける人は少数で、ましてや日本代表に選出される選手になるのは、ワールドカップの選出人数が23人ということから見ても、本当に、本当に一握りです。大久保選手は高校時代から才能に溢れ、昔から日本代表への呼び声が高い選手でした。だから、今の活躍も、全く不思議ではありません。それでも、大久保選手と同じように才能に溢れ将来を渇望されながらも、思うように成長していかない選手も多くいます。そのことと、金銭管理の問題は、全く無関係でないようにも感じました。
 
もちろん、私は、だからお小遣い制にすべきだということを言いたいわけではありません。できることなら、自分でお金を管理する方が望ましいと思います。一方で、18歳で高校卒業したばかりの若い選手が、サッカーに全力で取り組める環境を作るためには、ある程度、サッカー以外の煩わしいことを管理してくれる環境を整えることも必要なんじゃないかと思います。それが、必ずしも、親である必要はないとは思うけれども。
 
 
実際、本田圭佑選手は、高校卒業時に入団した名古屋グランパスエイトに所属していた時から、個人マネージャーをつけて、食事の管理などをアウトソースしていました。
 
 
これは栄養等の管理が目的みたいですが、金銭的にも、こうしたサポートをしていく人材や体制の整備は必要になっていくのではないかと思います。将来を渇望されるサッカー選手が潰れてしまわないためにも。すべての18歳Jリーガーが、何もかも全て一人でやるってことはとてつもない苦労でしょうから。
 
ところで、同時期に中田英寿選手を取材して書かれた本も読みました。
 
中田英寿 誇り

中田英寿 誇り

 

 

この本の中で、中田選手のマネジメントを行っていたサニーサイドアップの次原社長が、「引退後に、金銭的な苦労をさせないような体制を作りたかった」と言っています。これは、現役時代の金銭管理だけでなく、引退後も見越した資産形成の話ですが、サッカーに集中できる環境をいかにつくるかという点では、同様の見方なのかなぁと思います。
 
 
話を戻して、大久保選手ですが、書籍に書かれていたお小遣いでは流石に少なかっただろうと思います。笑 さぞかし苦労されたこととは思いますが、2014年ブラジルワールドカップにも招集され、Jリーグでの活躍同様、再び活躍をしてほしいなぁと切に願っています。高校時代からのファンとしては、期待に旨が膨らむところです。
 
『情熱を貫く』の中では他にも気になった点があったので、それはまた別のエントリーで紹介したいと思います。ひとまず今日はこれで。
 
ではでは。